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〒811-2307 福岡県糟屋郡粕屋町原町2丁目6-1 グレイス松浦 1階
小さい頃は、超合金など出来合の玩具を買ってもらえなかったので、自分で色々と作って遊んでいました。
当時は、今のように簡便なキットは売っていなかったので、市販のギヤボックスに自作の部品を組み合わせ、例えば車輪で動いてパンチを繰り出すロボットなどを作りました。
試行錯誤しながら作ったロボットがやっと思い通りに動いた時のワクワク感は、今も昔も同じです。
ヒューマンキッズサイエンス「ロボット教室」では、子どもたちが毎月作る教材のロボット作例を開発しています。バリエーション豊かなロボットを生み出すために、日々ロボットのアイデアを探しながら暮らしています。
例えば、多くのロボットは車輪や脚などを使って前進するのですが、ロボット自体がコロコロ回って進んでいくと面白いのではないかと考えて生まれたのが「クルリン」(ベーシックコースの教材ロボット)です。
「ロボット教室」のロボットはブロックで組み立てます。
ブロックのいいところは、手軽に試行錯誤できる点です。部品を手で触りながら考えることで、当初はまったく思いつかなかったような新しいアイデアが生まれてくるんです。
私が子どもの頃から感じてきた、工夫しながら作り上げていく喜びを、子どもたちにも体感してもらえたらいいなと思っています。
「ロボット教室」では、私が作りたくてもあきらめていたロボットを実現させてしまう子、私が思いつかなかった発想をする子に出会えます。
「ぐるぐる進君」(アドバンスコースの教材ロボット)は、全国大会※1で優勝した生徒の作品を教材にしたものですが、これは本当にすごい!
私も、重心移動しながら歩くロボットを作りたいと思って色んなことを考えていましたが、限られた教材ブロックの中で作るのは難しく、結局あきらめました。
ところが、優勝した子は作ってきたんですね。タイヤを重しにしてグルングルン回すことによって実現させたんですよ。
あらためて子どもたちの無限の可能性に驚きました。
ひょっとすると、ロボット教室に出会わなかったら、ごくごく普通の子だったのかなあと思う子もいます。「ロボット教室」を通して、子どもたちのすごい才能を発見し、成長させられることに、喜びを感じます。
※1、全国大会:2012 ヒューマンキッズ全国大会
「遊びのように、楽しく夢中になっていたら、実は学んでいた」というのが教育のあるべき姿だと思います。それが実は一番効率よく深く学べている。
スポーツのトレーニングでも仕事でも同じかもしれません。
ところが世の中、得てして逆なんですよね。
しんどい割にはあまり学べていないというか、成果が上がっていない。
表面的な部分を、いかにも高尚な学問であるかのようにデコレーションしたために、不必要に難解になり、つまらなくさせていると思います。
だから、入り口の敷居を下げて、わかりやすく楽しく夢中にさせてあげる。そして気がついたら「いつの間にか学べていた」となるのが理想的です。
「ロボット教室」でも、それを目指して教育プログラムを開発しています。
「ロボット教室」では、先生も子どもたちと一緒に楽しんでもらいたい。例えば数学の授業で定理を教えるときでも、当たり前の事実として説明するよりは、定理を発見した人がその瞬間に感じたであろう喜びを体現して、子どもと分かち合えたら、数学の楽しさがもっと伝わると思うんです。
「ロボット教室」のカリキュラムでも、工夫や試行錯誤しながら発見できる面白さや感動を体感してもらいたい。その為にも先生も子どもたちと一緒に工夫して発見する過程を楽しんでほしい。
私は、私がほしいロボットを作りたい。
自分の好奇心のままに、興味のままに、自分のほしいものを作るべきだと思います。
自分がほしいものを作れば、少なくとも自分と同じような感性を持っている人に喜んでもらえると信じています。
「ロボット教室」の教材ロボットも、楽しみながら開発しているので、私の中にある小学生の時から変わらない好奇心を子どもたちにも共感してもらえるんです。
これからもロボット開発を通じて次代を担う子どもたちと交流し、ロボットと暮らす未来を一緒に実現したいと思います。
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